2007年11月20日 

環境農政厚生文教常任委員会連合調査会での質疑のまとめ

*食育の推進について県が計画を定めるに当たり、県議会は関係する三つの委員会合同で調査を実施しました。以下は、当日の質疑のまとめです。

松崎:   それでは、引き続き、民主党・かながわクラブの松崎淳ですが、質問を行わせていただきます。

 今日の連合調査の中で出てきている大きな課題の一つが学校における食の問題だと認識をしています。そこでまずお聞きしたいんですが、極めて具体的なことでちょっとお聞きしたいんですけれども、学校の給食において御飯を食べる際に飲み物として牛乳が出ているそうした学校は、現在神奈川県内は何割ぐらい、大体で結構ですけれども、ございますでしょうか 。

塩谷保健体育課長:           ミルク給食の実施率ということでお答えさせていただきます。小学校におきましては、870校中4校がミルク給食、それから中学校においては418校中52.2%がミルク給食、これは完全給食と分けた値でございます。それ以外の完全給食の先ほど申し上げました99.4%、また中学の12.7%につきましては牛乳がついているという状況でございます。

松崎:   もう一度分かりやすくお答えいただけますか。

塩谷保健体育課長:           小学校の実施している99.4%の学校におきましてはミルク給食を実施しております。それ以外に実施していない学校、残りの6%ですけれども、こちらの方はミルク給食を実施していると。次に中学校につきましては、完全給食を実施している12.7%の学校の中において牛乳も食している。それ以外のミルク給食のみの学校が52.2%ということでございます。

松崎:   つまり答弁を要約すればすべての学校において何らかの形で牛乳が出ていると、こういうことですね。

塩谷保健体育課長:           そのとおりです。

松崎:   そこで少し具体的にお聞きしたいんですけれども、これは今月の厚木市のある学校給食センターの献立なんですけれども、ホームページですからだれでも引き出せるものでありますが、ちょっと献立を紹介いたします。11月1日、焼きそば、牛乳、春巻き、5日、カレーライス、牛乳、ガーリックソテー、7日、御飯、牛乳、アサリの佃煮、おでん、8日、五目御飯、牛乳、シシャモの南蛮漬け、9日はケンチンうどんに牛乳、それから12日は御飯、牛乳、マーボーどうふ、15日はお楽しみとあるんですけれども、内容はマツタケ御飯に牛乳がついており、串カツが出ております。19日は昨日でありますが、これは御飯に牛乳、そしてサケの塩焼き、そして今日ですけれども、御飯と牛乳とやはり同じくサケの塩焼きが出るところがある。あすは御飯に牛乳に納豆、そして22日も御飯に牛乳にミートボールの甘酢あんかけ。何が言いたいかといいますと、この献立の奇妙さであります。先ほどからるる答弁をお聞きしていると伝統料理の継承であるとか、地域の食文化を伝えていくというようなお話があるんですけれども、一体我が国のどこに食事の時間に御飯と牛乳がセットに必ずなっていたり、果てはカレーライスに牛乳がついていたり、こういった食卓があるんでしょうか。その点まず率直にどう受けとめていらっしゃるかお聞きします。

塩谷保健体育課長:           学校給食における献立につきましては、市町村ごとに統一献立という形で実施している場合、また学校の栄養職員に任されている独自献立といったものがございます。献立の作成につきましては、生徒の声とかまた様々な栄養価とか、またそんなものをトータルにただいま申し上げた栄養価であるとか経費的な組み立てということでございまして、それが実際に具体的にどんなことが背景にあったかについては把握しておりません。

松崎:   今の答弁を聞いていると、まるで市町村がそれぞれ自主的に考えていることなんだと。だから結果としてそうなっているんであって、県として別に認識を述べよと言われてもないんだということなんですけれども、2003年の12月定例会文教常任委員会で、私この点について質問をしております。ちょうど4年たつわけでありますし、まだ当時は食育基本法もなかった。この点について牛乳が必ず御飯の給食の場合にも出ているけれども、県教育委員会としてはこの点改善してもらえないだろうかと、改善する意識はないのかということを平たく言えばお聞きしているわけですが、そのときの答弁では今とは全く違っていて、市町村が独自に考えているだとか、あるいは児童・生徒の声を聞いてということではありませんで、学校給食法の施行規則があるので、いかんともしがたいということだったんですが、今の答弁とかなりそごがあるようなんですけれども、どうですか。

塩谷保健体育課長:         ただいま委員がお話のとおり、大もとには学校給食の施行規則、基準がございます。先ほど申し上げましたのは献立の作成そのものにどのようにかかわっていくかという意味で答えさせていただきました。

松崎:   論理的にはつながったかなと思うんですけれども、実態として子供たち、児童・生徒からすると、あるいはまた保護者、あるいは地域に暮らす我々住民、市民の目から見ても、これが日本の食だと、あるいは後世に伝えていきたい食の姿、献立であるとは思えないんです。その点について改善が必要であると私は思うんですけれども、教育委員会としてはどう認識していますか。

塩谷保健体育課長:           ただいまお話のありました日本食の大事さ、伝統食や行事食、いろいろな我が国特有の食事の大切さにつきましては、ただいま学校における食育の推進について様々な取組を学校栄養教諭あるいは学校栄養職員中心に学校で取り組んでいるところでございます。そうした学校教育活動の取組の中で子供たちあるいは保護者にも理解いただいたり、実際に指導する教職員にもその大切さを訴えておりますし、これからも訴えていく必要があると認識しております。

松崎:   そうしますと2003年に学校給食法の施行規則があるから牛乳は外せないと、御飯が出ていても、カレーが出ていても、パスタが出ていても何でもとにかく牛乳なんだと言っていた教育委員会の姿勢というのは変わったんでしょうか。それともその規則は規則だから結局は牛乳が出てくるんでしょうか、どっちですか。

塩谷保健体育課長:           牛乳につきましては、保護者の希望もあると聞いておりますし、また施行規則にのっとって牛乳については継続的に供給していくという考えには違いはありません。

松崎:   保護者の希望があるということなんですけれども、それは今回様々なデータが出ていますけれども、そういったデータは何かおとりになってのことでしょうか。でも、市町村がそれぞれ実施しているんだということからすると、教育委員会の答弁からすれば、そうしたデータを県教育委員会としてとってないんじゃないかと思うんですけれども、その辺はどうですか。

塩谷保健体育課長:           私どもが開催しております市町村の学校給食等の担当者会議等での情報交換によりますと、そういった事実があるということでございます。

松崎:   ちょっとやりとりが行ったり来たりになっているんですけれども、やっぱりどう見ても平均的、標準的あるいは我々が昔から受け継いできた食文化と学校給食における具体的な献立とがかなりそごがあるということは認めなければしようがないと思うんですよ。そこからどのように改善できるかということが必要になるのであって、4年前にもこの問題取り上げて、ルールがあるんだ、文部科学省の規則があるんだというお答えでした。ならばこの4年間、一体教育委員会としてはこの点についてどういうふうに取り組んできたんでしょうか。

塩谷保健体育課長:           県の教育委員会といたしましては、学校給食を担当する専門職員がおりますので、市町村の担当者、様々な会議の中で献立についてはいろいろな献立の情報共有あるいは見直し改善を図るべき必要があるものについては、そういったことについて県の方からも  かけて改善を行っているという状況です。

松崎:   一方では先ほどの答弁では、牛乳については今後とも抜くべからざる存在としてずっと給食に出していくというような答えがあったわけです。一方で栄養教諭を配置しようとか、あるいはまた食育について計画定めようと言っているわけですけれども、幾ら工夫をしろと市町村に言ったところで牛乳については抜いちゃいかんと言っておいて、様々な献立、地産地消だと。例えばお刺身と牛乳なのかという問題残ると思うんです。この献立こそが、食育の対象となっている子供たちからすれば、具体的に目の前に出てくる食育そのものなんです。とすると、これについて国のルールの方がおかしければおかしいとものを言うべきだと思いますし、実態にあわせてこそ制度があるべきだと思うんですが、その点についての改善の考えはないんでしょうか。

塩谷保健体育課長:           学校給食用のミルクにつきましては、児童・生徒の必須であるカルシウムの重要な供給源ということで学校給食による完全給食、補食給食、ミルク給食、いずれも不可欠というようなことが学校給食法施行規則の中で述べられておりますので、私どもとしてはこれに基づいて実施するというように考えております。

松崎:   ちなみに、文部科学省に対してこの問題を聞いている人たちが、個人あるいは団体で多数に上るようであります。そして、そこで文部科学省が局のレベルで答えているのは、文部科学省として決して牛乳に固執しているわけではない。必要な栄養素が他の手段でとれるならば、それはほかの手段で補っていただいて結構だというくらいに柔軟に答えています。逆に県教育委員会のレベルでこういうルールがあるからだめなんだというふうに決めてしまうこと自体が嗜好停止であり、そしてこれから先どうしていこうか柔軟に考える食育という計画の審議という中ではもっと前向きな姿勢がほしいと思います。このことを要望して、もう1点お聞きしたいと思いますが、生産体験学習の公立小中学校の割合というのが76%と高くなっていますが、お聞きするとどうもこれは週1回以上ということでありまして、週2回以上というふうにハードルを少し上げますと5割を切るというようなお話も聞くんですけれども、学校では具体的に生産体験学習、どのような取組をして、今どれくらい頻度で行われているんでしょうか。

神原子ども教育支援課長:               今御指摘のように76%という数字、18年度の数字で栽培というもう少し大くくりの中での体験活動を聞いたものでございます。したがいまして、米、野菜ということだけではなくて、花の栽培等も含まれた数字でございます。今回、食育推進基本計画の策定に当たりまして、もう少し指標になり得る調査をしなければならないだろうということで、いわゆる2日以上の体験活動、継続的な体験活動等、農林水産物の生産に関する体験活動ということで現在調査を集計中でございます。具体的に現在学校が行っている取組でございますけれども、例えば小学校では、小学校低学年1、2年生に生活科という科目がございます。この生活科という科目の中においてミニトマトやサツマイモといったようなそういう農産物を育てたり、あるいは総合的な学習の時間において農家の方々の支援を受けながら学校の農園やあるいはお借りしている学校の外にある農園での体験活動というのを行っております。

 それから、中学校につきましては、技術家庭科の分野の中に栽培の項目がございますので、野菜等の栽培の学習をしたり、あるいは修学旅行の際にこれは多くの例ではございませんけれども、修学旅行の際に総合的な学習の一環として農家に宿泊しての田植えといったようなそういう体験活動を取り入れている中学校もございます

松崎:   今答弁にもありましたけれども、総合的な学習の時間を使って農家の方と契約を結ぶなりして、農園における体験をしている。実は私ども民主党・かながわクラブでも昨年度、さきの年度におきまして実際にそうしたところを訪問させていただき、川崎市の農家の方のところ、そしてまた学校でありますが、実際の体験の現場の実情をいろいろとお話を伺う機会を持ちました。大変現場に即した現地現場主義のそのものでありますので、子どもたちの表情を含めていろいろなやりとりをさせていただいて大変参考になりました。今思うことは、ゆとり教育を見直そうという大きな大きな流れがあります。そういたしますと総合的な学習の時間というまさに食育に直接つながる体験学習をしている時間も削減されるのかな、少なくなっていくのかなというふうに思います。しかし、一方で本県においては、教育委員会を初めとして食育についてより一層熱心に取り組もうとしている。では、ここのところで時間数足りなくなります。それから学力低下の問題もあり、より勉強の方に力を入れようとしているという中で、どういうふうにこの体験学習を含めた時間を確保していくつもりなんでしょうか。

神原子ども教育支援課長:               御指摘のとおり、大変学校がクリアしていかなければならない課題、たくさんございます。平成19年、今年の11月7日に中央教育審議会の教育課程部会におけるこれまでの審議のまとめというものが公表されております。それの中では総合的な学習の時間の一部縮減ということもございますけれども、同時に教育内容に関する主な改善事項というものの一つに、体験活動の充実というものが挙げられてございます。また食育の項についても、食物を大事にし、食物の生産等にかかわる人々へ感謝するなどの心を総合的にはぐくむために食育の一層の推進が挙げられております。今年度中に予定されている学習指導要領の改定後は、その趣旨を踏まえて各学校において適切な教育課程が編成されるよう引き続き指導してまいりますが、総合的な学習の時間が単に体験活動や調べ学習だけに終わらず、教科等の枠を超えた横断的総合的な学習、探求的な学習となるような充実というものもこの中で図られてまいりますので、今後授業時数が増加する予定の例えば社会科あるいは理科という科目の中では授業時数そのものが増加をするというふうなこともありますので、そうした中で体験的な活動というものもその中でやっていくという道が一つあるのではないかというふうに思います。

松崎:   恐らく全国都道府県教育委員会で今の答弁初めてだと思うんですけれども、社会科、理科の時間がこれから増えることが見込まれるから、そこのところを今までの総合学習の時間減った分見込んでいきたいというような趣旨だと思います。だとすると、そこのところはより教科学習という側面をある程度担保しながらということになろうかと思いますので、一層そういう担任の先生あるいは教科の先生あたりの幅の広い地域の方々と連携するなどを含めた取組を、これは求めておかなければいけないと思います。また必要な予算の組み立て等もあろうかと思いますので、よろしくその辺はお取り組みをお願いします。

 なお、先ほども申しましたけれども、具体的な献立の場面も含めまして、ともすると現場においてそれはきっちりと対応していく、あるいは現場の声をよく聞いていますからというお答えがままあります。しかし、そのまま受けとめているわけには少しいかないというふうに思っています。やはり教育委員会として問題を一たんきっちりと受けとめて、そして現場が困るであろう課題については、まず指針を示す。そしてまた他の部局との連携もより深めていただくということを要望して、私の部分につきましては質問を終わります 。