2012年6月19日(火) 本会議代表質問

(質問要旨)

2. ライフイノベーション特区について

(1)神奈川県のめざす地方制度について

ア 特区の理想・理念について

国の指定から半年が経過し、今まで以上に具体的な取組みを進め、特区が目指す「個別化・予防医療時代に対応したグローバル企業による革新的医薬品・医療機器の開発・製造と健康関連産業の創出」を一刻も早く実現しなければならない。

この特区の取組みは、県・横浜市・川崎市の3団体が共同で行うものだが、国立医薬品食品衛生研究所の移転といった事業のための大規模な用地がある川崎市の動向が注目されがちで、県のリーダーシップに一層期待する声も強くあり、県はより積極的に取組みを強化すべきである。

こうした中、知事は様々な場面で、例えば、特区の中で実験的なことを行う、新しいモデルを作る、というように、特区における取組みについて非常に期待している、と発言されている。

そこで、ライフイノベーション特区にかける知事の理想や基本的な理念について、あらためて所見を伺いたい。

(知事答弁)           

  次に、いのち輝く神奈川の実現についてお尋ねがありました。まず、ライフイノベーション特区の理想・理念についてです。

  昨年12月に指定を受けた国際戦略総合特区は、今年3月に、税制や財政の支援措置の対象となる事業を盛り込んだ「総合特別区域計画」が認定され、いよいよ実行の段階となっております。

  そもそも、国際戦略総合特区制度は、日本経済を牽引することが期待される産業の国際競争力の強化を図り、いわば経済成長のエンジンを回す産業政策として位置づけられているものであります。

  こうした考え方をベースにしつつ、私は、この特区を活用して、ライフサイエンス産業の振興を図り、神奈川、そして日本の経済を回す原動力として、大きく飛躍させたいと考えております。

  日本の医療は、日本人の、日本人による、日本人のための医療であり、成果を挙げてきたことは間違いありません。しかし、世界の最先端の医療から取り残された部分があることも事実であります。

  このような状況を踏まえ、この特区で国際的に「開かれた医療」を是非とも実現したい。例えば、外国人医師や看護師による治療、未承認薬や未承認医療機器などに関する規制緩和を図るなど、革新的な取組みを進めていきたいと考えております。

  こうした取組みにより、経済のエンジンを回し、将来は日本の医療を変えていく、改革の起爆剤となるよう進めてまいります。