2004年12月 決算特別委員会の質疑のまとめ
神奈川県立の病院事業決算についての質疑

こども医療センターの防災マニュアルの信頼性を検証する

松崎:   こども医療センターでの調査では地震対策を強調した説明があったが、防災マニュアルは備えているか。

県側:   作っている。

松崎:   いつ作成したのか。

県側:   平成9年の1月だ。

松崎:   その後だいぶ経つが改定や見直しは行ったか。

県側:   現在まで行っていない。

松崎:   実際その現物を取り寄せた。全体で90ページと詳細なものだが、その中に「今後の検討課題」(案)という項目があって、救護体制、災害時の負傷者の受け入れ、外部との連絡、入院患者の安否問い合わせへの対応、災害による負傷者受け入れの可否の連絡、携帯電話やパソコンなど通信手段の確保、行政機関との調整などが全部「今後の検討課題」(案)の中に入っている。平成9年以降8年たっているが、この間こども医療センターではこれらの「今後の検討課題」をどういう風に検討しどのように取り組んできたのか。

県側:   個々の課題について病院では検討したがまとまった形で改定作業は行っていない。

松崎:   非常に分かりにくい答えだ。この8年間「今後の検討課題」はどのように扱われてきたのか。

県側:   防災マニュアルが制定された後になってこども医療センターでは新棟建設が出てきたので、建設を待ってマニュアル全体を見直すという形で進めている。

松崎:   答弁がよく分からない。平成9年にこのマニュアルを作ったのは阪神大震災を受けてのことだろう、その後8年が経っている。どうされたのか。新棟ができるのは私も知っているが、これまでの間どうしてきたのかということだ。

県側:   マニュアルを作ってから病院はまとまった形で改正していない

松崎:   端的に検討課題のままであったと受け止める。その上で考えることは、新棟が完成していない今も、入院している子も通院している子も、通所している子も入所している子もいる。早急に見直しなり検討なり、少なくとも課題として上がっているものは検討すべきだ。さらに、中越地震も起きているし阪神大震災もこれまでにいろいろな課題が明らかになっており、早急に総合的体系的見直しをしていただきたい。

県側:   個々の部分での対応は病院でも少しずつだが行っている。

松崎:   個々の課題の対応で足りているという答えか。

県側:   失礼した。新棟ができてからということではなく、できるだけ早い時期に整備を擦る。

松崎:   是非とも、「今後の検討課題」という、いわばさらした状態のままで置いておくというのでなく、早急に検討、見直しをお願いする。