環境農政常任委員会での質疑のまとめ【平成17年8月23日】
松崎 私、アスベスト対策1本に絞って質問をしたいと思います。
最初に、先ほどの報告資料に関連する環境農政部からの説明の中で、9月補正予算への言及がございました。そこでお聞きしたいんですけれども、現段階で想定される9月補正予算、アスベスト関連について、その規模、内容についてはどのようなイメージで受け止めればよろしいのかお聞きいたします。
県側 先ほどいろいろなアスベスト対策のお話を申し上げましたけれども、9月補正予算、今まだ想定でございますけれども、いろいろな調査、例えば、解体作業現場で、敷地境界でどのような数値が出るか、そのようなことを念頭に置きながら、緊急対策として、9月補正予算として調整をしている段階でございます。
松崎 総体の部分はわかりました。もう一度お聞きしますけれども、規模と内容について、どれぐらいのイメージを持っておられますか。
県側 数字につきましては、今詰めていますが、おおむね、緊急的にやることは、随時実施ということで、お金のかからない部分は、既に先ほど御説明申し上げたように進んでございます。今固まった数字がないのでお答えできなくて大変申し訳ございませんけれども、数千万程度ではないかと、そんな状況でございます。
松崎 詳しいことについては、9月補正の予算案が提案されてからということはもう承知しています。お聞きしたいのは、ですからどういう趣旨で予算組みを緊急にやろうとしているのか。年度内にやらなければいけないから、ということだとすると、これは緊急の内容に対応するものだと思うんですけれども、その辺の趣旨、意味合いのところをお聞きしたいんです。
県側 繰り返しの答弁になりますが、発生源からどのような数値が出るか、今、いろいろと新聞紙上でも言われていますけれども、工場内あるいは工場外でもいろいろな被害が出ています。
今日の新聞でも、ガード下の石綿、アスベストが、確か倉庫だと思いますが、30年ぐらいたっていて、その御主人が発症したというような記事も出ていました。
まず、実態把握、アスベストの数値が現実的に、解体とか大気汚染防止法上の建物、あるいは法の適用でない建物もございますが、県民の不安をまず解消するために、緊急的に、できるものは既存で当然やりますけれども、実態調査といったことを緊急的にやっていきたいというところが趣旨でございます。
松崎 今のその趣旨といいますか、そういうところとも関連をするんですけれども、対策会議は三つの部会に分かれて、各副部長がそれぞれ御担当になっているという説明もあったわけです。この御報告等々をお聞きしていて、一つ確認したいんですが、このアスベストの問題というのは、個人の労災であるとか、あるいはまた個人の被害、あるいはそれに対する補償とか啓発とか、ある意味、個人が気を付けていれば何とかなりますよというとらまえ方なのか。それとも、これは環境問題、公害だというところまで認識をしておられるのか。その位置付けというのはどういうふうになっているんでしょうか。
県側 アスベストによる健康被害そのものは、何十年もたってから表れるという特徴がございまして、どこでアスベスト繊維を吸い込んだかということは、なかなか特定しづらい、難しいと言われております。
しかしながら、中皮種という疾患は、アスベスト繊維を吸ったことによって生ずるということが特定されておりますので、中皮種であれば、どこかで吸い込んだのではないかということが考えられるわけでございます。
クボタの尼崎の工場周辺で、住民の方に3名の中皮種の患者の方がいらっしゃるということは、因果関係につきましては難しいかもしれませんけれども、工場から飛散したアスベストによる可能性も考えられるというふうに認識してございます。
本県において、アスベストによる健康被害は、現時点ではアスベストを取り扱った労働者の方々、また、その家族に限定されておりまして、周辺住民からの健康被害は認められておらず、この範囲である限りは、労働者個人に限定される労働災害であると考えます。
また、もう一つ、県が行った工場周辺の調査、一般環境のモニタリング調査の昭和63年から平成13年までの調査結果を見ても、大気汚染防止法に定める1?当たり10本という基準を下回っている状況になっております。
このような状況の中で、いずれにしても、現時点で国が様々な調査を実施している段階で、これから解明がなされていくとは思いますけれども、工場の労働者以外に健康被害者が出ているということを考えれば、一種の公害という範ちゅうに入るんではないかとは考えてございます。
松崎 今お聞きしてきた点、切迫性あるいは被害の広がり、あるいは不安といったものを考えると、国会でも、与野党含めいろいろな方々が質疑をなされ、非常に突っ込んだ審議が行われてきたわけですが、そういった経緯なども少し振り返って、読み通してみたりしますと、いま一つ感じられることは、国でアスベストの製造、新規使用を全面禁止するというのが、平成20年ということであり、昨年度も確か8,000tぐらいは輸入していると。このあたりは、非常に矛盾といいますか、そぐわないまだ現状があるのかなということを、改めて今感じさせられているところでございます。
あくまでこれは想定であり、またお考えを聞くというところですけれども、国が2008年、平成20年で禁止というのを待たずに、やはり我が県においては、きちんとした意思を示すということも必要なのかと思うんですが、そういったあたり、例えば条例、あるいは条例に近い規範性のあるきまりを定めることによって、製造とか新規使用というものを禁止するといったことも考えていいんじゃないかと。県民の意思、意向は、そういったところにあるんじゃないかというふうに思うんですが、その辺についてはどのように御認識なさるんでしょうか。
県側 製造や新規使用の禁止につきましては、本来、一般的には製品が全国流通するというような性格を持っておるために、個々の自治体レベルで実施するよりも、基本的には全国一斉という形での規制が行われるべきと考えてございます。
県内の状況を申し上げますと、これまでに小田原市内のクボタのような大気汚染防止法の対象工場、これは累計で25工場ございました。平成元年の法改正では23工場だったが、増減がございまして、最終的には平成17年3月末の時点で製造、加工を行っているのは、横浜と川崎市内の5工場となっております。それ以外の工場につきましては、既に製造をやめている、あるいは廃止しているというような形となっております。
国の動向も見ますと、今後県内に製造工場が出現する可能性は非常に低いのではないかと思いますし、また、県知事所管内だけに限って見ますと、現在、工場数はゼロとなっておりますので、製造禁止のための条例規制の必要性というものは、低いのではないかと認識してございます。
また、昨年10月にアスベスト製品につきましては、原則使用禁止となるという中で、現在容認されている用途は、発電所とか化学プラントの部品など極めて限定された用途となっております。新規の用途につきましては、今後広がる可能性は極めて低いのではないかという認識を持ってございます。
そのような中で、国において現在製造禁止を前倒しして行うというようなお話もございますので、今後の国の動向について注視してまいりたいと考えております。
松崎 急な話というか、別に目新しい話ではなく、県民の意識といいますか、声なき声の部分を含めて、そういう厳しい姿勢というものを示してもらいたいという意味合いでございますから、必ずしも条例ということにこだわっているわけではなく、そういう高い規範性のあるもの、ルールというものを、県の姿勢として明示するべきではないかという 提言という意味合いでもございますので、そういったあたり、御検討はいただければなというふうに思っています。
最後、この時間内では一つだけお聞きしたいと思います。
実態面からすると、アスベストに代わるものを普及促進させるということは、非常に大事なことだと思っているわけですけれども、経済産業省の方でも、その点については業界などに非常にものを言っているようですけれども、我が県としては今後どのように取り組んでいくのか、この代替品の使用促進、この点についてお聞きします。
県側 国の7月29日の関係閣僚会議において、製造・新規使用の早期全面禁止、関係20団体の代替化の促進要請、検討会の発足、代替化による影響を受ける中小企業に対しての支援対策、早期代替化に向けた対策への取組、このようなことが掲げられてございます。
この流れの中で、学校等において使用されているアスベスト含有製品、アスベスト付きの金網ですとか、給食調理用の耐熱手袋など、すべてアスベストを含有しない製品への代替化を進めているというふうに伺っております。
このように代替化につきましては、国が積極的に推進しておりますので、今後は国の動向を注視し、アスベスト対策会議の部会などにおいても、代替化に関する情報の収集ですとか、その情報の提供など、必要な対策を図ってまいりたいと考えてございます。
松崎 引き続きまして、アスベスト対策に絞って、何点かお聞きをしたいと思います。
先ほど環境農政部長からの報告にもございましたが、おおむね1,000㎡以上の民間建築物を対象に、建物所有者に対して、室内又は屋外に露出して吹付けアスベストが施工された部分、この有無に関する再確認調査を実施して、飛散するおそれがあるという場合には、適切な対策の指導を実施するということでございます。
1,000㎡以上に絞っただけでも、800棟ぐらい県内にはあるということも側聞をしているわけでございますが、1,000㎡未満であれば調査しなくていいということでも全くないわけでございます。
むしろ、私ども議員の立場として、県民の皆様からいろいろお聞きをする立場にある者といたしましても、小規模の民間建物を所有したり、そこに住んだり、そこで働いたりしている大多数の県民の皆様に対する安全対策ということを、やはり推進していく必要があるというふうに考えるんですが、この点について御当局はどのように考えますか。
県側 1,000㎡未満の小規模な建築物は、非常に件数が多いお話でございまして、基本的には全国レベルの問題ではないかと考えております。本来、民間建築物については、規模にこだわらず、国において適切な対応が図られるべきかと考えております。
当面の県の対応といたしましては、現在、建築指導課におきまして、建物の管理者などからの使用建材の点検の方法ですとか、劣化した吹付けアスベストの「除去」、「封じ込め」、それから「囲い込み」などといった技術的な管理方法についての相談受付けを実施しているところであります。
また、大気水質課といたしましては、民間の建物の管理者などに対しまして、これは建物の規模にかかわらず、吹付けアスベストの自主的なチェックを進めるため、今回の常任委員会報告資料5ページの一番上にございますように、建物の所有者に対しまして、対策の促進のため「建物内でのアスベストを含む資材の点検方法」ですとか、「飛散防止対策等に関するマニュアル等の作成」、こういったものを9月30日までに実施することを予定してございます。このマニュアルをアスベスト対策会議の部会員を通じまして、建物の管理者に行き渡るよう、今後送りたいと考えてございます。
松崎 わかりました。これからマニュアルをつくってそれを配布していくということですね。それから、さっきおっしゃられたように、相談あるいはチェック等々を進めていこうということでございます。
それについては、大いにやっていかなければいけないというふうに思うわけでございますが、具体的に、安全対策を推進するということになりますと、当然、民間建物の所有者がメインとなって、建物のアスベストの除去作業をし、それからもう一度安全なロックウールなどの無害なものを吹き付けるという工事になるということだと思うんですが、当然、費用も発生します。建物の所有者にとって、まさに予期せざる部分の出費となる。規模が小さければ小さいなりに、そのコストがかかってくるわけです。こういったあたり、対策を実行すればするほど安全性は高まるということになるわけですので、県として県民の安全、健康被害対策を考えていくならば、これを進めてもらわなければならないということになるわけです。
つまり、相談だとかマニュアルづくりだとかというのは、出だしの作戦としては非常に有効だと思うんですけれども、それから一歩進んで、ではどういう手を打つのかといったときには、やはり実行する、汗をかくという部分に当然移ってくるわけです。それを県民の皆様、さあ、どうぞ汗をかいてください、県はそれを頑張れ頑張れと応援はします。だから、頑張れと言っている以上に何をするのかが、問題となってくると思うんです。
東京の自治体の中には建物の所有者に対して、新たな工事、除去作業等をする際に、借入金でやる場合に、金利分の半分ぐらいは負担をしようというような自治体も出てきているようにも側聞をしているわけです。
私なりに考えてみますと、建物の付加価値を付ける、建物の価値を増すということにかわりないから、それを税金で満額出すという話はちょっとなかろうと。借金自体も、その建物の価値と見合う部分であるならば、その点については所有者御本人の負担であろうと。では、利子分はどうなのかというと、公共的な要請が半分、それから建物の所有物が本来負担すべき部分も半分といった、折半という形での、自治体の判断も出てきているわけでございます。こういった点について、私なりには、非常に評価できる、また理にかなったといいますか、ある意味納得のいく、しかも具体的な施策の一つであろうというふうに思うわけです。
こういった点は聞かれていると思うんですけれども、どのように受け止めておられるのか。また、これは一つの例に過ぎないわけですけれども、何かしらこういった実効ある施策というのが、相談、周知、マニュアルといった次にあっての、2段ロケットなり3段ロケットなりの施策かとも思うわけですけれども、いかがでしょうか。
県側 委員がおっしゃったお話、私も板橋区のホームページで、中小企業に対する支援対策というのを拝見しています。
ただ、今、お話ししましたように、民間施設に対しての吹付けアスベストについて実態調査、ちょうど始まったところで、現在実施中でございます。この調査結果に応じて当然建物の管理者が対策を要する場合も、もちろん想定されるわけですけれども、それに対する県の支援策が考えられるかということにつきましては、今後、調査結果の全体像が明らかになった段階で、それぞれの所管で何ができるかを検討してまいりたいと考えております。
松崎 何ができるか検討していきたいというお答えでございますし、私も何ができるか検討していきたいというところに、非常に前向きな意味合いを込めて答弁をお聞きしたいというふうに思っております。是非とも、県民の皆様の健康被害を未然に防ぐ、あるいは出てきたことに対して、県として調べてくださいとは言ったけれども、その後の手当てはないということにならないように、御検討をよろしくお願いをしたいと思っておりますが、その点、もし再度御答弁があればお願いいたします。
県側 先ほど、担当課長の方から御答弁させていただきましたけれども、現在調査中でございます。その調査の結果、浮かび上がってきたアスベストの全体像、その大半が安定的なものだというふうには思いますけれども、仮に飛散性のアスベスト等があり、先ほど御質問の中にございましたように、中小企業者の方々が、その除去に対して借入金をして除去したいということになりますと、当然、本来的には、中小事業者の方に御負担いただくわけでございますが、公的な支援ができないのかという問題が起きてまいります。
当然、公として何らかの支援措置というのは、検討の対象にはなりますが、先ほどお話ししましたように、環境農政部として支援策を講じていくのか、県土整備部として講じていくのか、あるいは商工労働部として講じていくのか、その講じ方、あるいはその内容、様々なものが考えられます。
したがいまして、まことに歯切れの悪い御答弁で申し訳ございませんが、実態調査の結果を見させていただきながら、そういったことも視野に入れて検討を進めてまいりたい、このように考えています。
松崎 よろしくお願いをいたします。
では、最後の質問とさせていただきたいと思うわけですけれども、先ほど、いそもと委員の方からも、過去にさかのぼってどういう施策を講じてきたのかという点についての質問がございました。
私も全く同感でありまして、廃棄物としてのアスベストを過去どのように処理してきたのか、大変気になるところでございます。また、処理の実態を過去にさかのへぼって、早急に調査する必要があるんじゃないかとも思うわけでございますが、その点についての考え方をお聞きしたいというのと、もう一つ、解体業の方々に法令をきちんと守っていただくということも非常に大事かと思いますので、法令遵守の具体的な確保策についても、あわせて御見解をお聞きしておきたいと思っています。
県側 廃棄物としてのアスベストは、二つほどございまして、一つはいわゆる吹付けアスベストの除去作業によって発生したものを「廃石綿等」として特別管理産業廃棄物として扱っているところでございます。これにつきましては、飛散しないように二重梱包するか、ないしは、セメントなどで固定化する、そういう形で最終処分場に埋めております。もしくは無害化するということで溶融化します。高い温度で溶融化しますと無害化しますので、その場合は通常の産業廃棄物として埋立てをすると、こんな対応をとっているところでございます。
この特別管理産業廃棄物の最終処分の状況でございますけれども、最終処分場に埋め立てられて、覆土して対応すれば空気中には飛散しないという状況でございますので、そういう形で対応しているところでございます。
その状況につきましては、特別管理産業廃棄物につきましては、大体、推計で県内において1,000tぐらい排出されていると、産業廃棄物総合実態調査の中で推計しているんですが、より具体的に、正確に実態を把握する必要があることから、現在、排出事業者、排出量、処分量などにつきまして、詳細な調査をしているところでございます。
それから、非飛散性の廃棄物、元々通常であれば飛散しないアスベスト成形材ですけれども、これにつきましても飛散しないよう、折ったりしないような形で収集、運搬して、通常の処分場に瓦れき等として埋められるわけですが、破損して飛散するようなことがないよう、しっかり管理するようにということで、今年3月に環境省から技術指針が示され、その旨、対象の事業者に現在、指導をしたり、立入調査をしているところでございます。
後段の解体業者に対する法令についてお答え申し上げます。
今回の報告書にもございますけれども、当面の対応の中で、「建物解体工事等に対する指導や実態把握等の実施」というところでも記述してございますが、今後、大気汚染防止法の対象となるような解体工事につきましては、全数を対象といたしまして、立入検査を実施し、法令の遵守を確保していく考えでございます。
松崎 一つお聞きしたいは、非飛散性の話ですね。3月に指針が出た以降についての話はわかったんですけれども、それ以前はどうだったのかということをお聞きしたい。
それからもう一つは、過去にさかのぼる話で、どのような方からもよく聞かれるのが、使用状況が不明とされている事業所、倒産しましたとか、工場を閉鎖しましたということがよく書かれているんですけれども、使用状況が不明な事業所というのは、不明のまま公表されているんですが、それについてはまさに不安なわけですね。不明というのは不安に思うわけです。そこのところは、倒産などしていると必要な資料等も散逸している可能性もあるから、さかのぼるのは難しいとは思うんですけれども、そのあたりの対策としてはどういうふうに取り組もうとされているんでしょうか。
県側 3月に、非飛散性のいわゆるアスベスト成形材についての基準が示されたが、その前の対応はということでございますけれども、アスベスト成形材につきましては、重量の1%を超えるものには表示等があります。こういったものについては、分類するなり、確認するなり、解体業者等になりますけれども、やれていたと理解しておりますが、不明瞭でありましたので、廃棄物として、徹底して、廃棄物としての措置を、いわゆるマニフェスト等も別にして、完全に分類して取り扱いなさいというのが、今回の技術指針でございます。
使用状況不明の工場でございますけれども、平成17年3月末時点で横浜、川崎を除く大気汚染防止法の対象であるアスベスト製品の製造・加工工場が全体で3工場ございまして、また、過去にさかのぼって大気汚染防止法の対象であった工場が12工場ございまして、全体で、15工場の名称ですとか所在地、8月7日段階で公示してございます。その中に工場が閉鎖ですとか、廃業して現在その場所にないというような工場もございました。
公表資料の中には、名称ですとか、所在地まで入ってございますので、こういう結果につきまして、地元の市町村とも周知方法を検討し、工場が設置されておりました周辺の住民の方々に対して周知がなされるようなことを図ってまいりたいと考えています。
松崎 周知するのはわかります。近所に住んでいた、特に昔から住んでいた人は、大体その工場があったことは知っていると思います。御自身の御健康について仮に何十年とたっていても、そこから発症したりするということが、報道されていますから、これだけ集中的に報道されれば皆さん不安だと思うんですね。そうすると、周知の次に何をするかとか、健康相談、健康被害等について具体的に対策をとるとか、そういったところまで、念のためという意味も含めまして、考えておくべき必要があると思うんですが、当然考えておられるんですね。
県側 今回の不安に対する対応ということで、県民の方々からの相談の対応につきましては、現在、保健福祉事務所で相談窓口の受付けをやっておりますので、まずはそこが第1点目としてあろうかと思います。御相談を受ける中で、今後の対応のところにも書いてございますけれども、県立病院における専門検診ですとか、そのような受け皿もございますので、今後そういうものについての早期の実施ですとか、普及啓発を図ってまいることを考えてございます。
松崎 国が、新しく石綿障害予防規則を制定し、7月1日から施行されております。この規則の制定で一番重きが置かれ、変わったことというのは、建築物の管理者に対して一定の措置が求められることになったということですけれども、想像するに難くないのは、この規則が制定されて間もないということもあって、よくわからない、聞いてはいるけれども正確な内容について知らないという方がものすごくおられると思います。こうした方々に対して、国の規則制定なので、直接的には、国だということになろうと思うんですけれども、やはり県としても率先してこういった内容の周知を図っていくべきだと思うんですが、その点の御見解をお聞きして質問を終わりたいと思います。
県側 今、委員お話しの周知の対象は、建物を管理している方々と認識してございます。
そういう方々への周知に当たりましては、まず、県自身が建物管理者でございますので、当然、先ほど申し上げました県の部会の中で、石綿障害予防規則のパンフレットを配布、紹介し、まず認識を高めることをしてございます。その後、大気水質課といたしましても、各地域の県政総合センターに対して周知を図るということもしてございます。
今後、各課の職務の関係でいろいろ会議ですとか、事業者向けの説明会というものが多々あろうかと思いますけれども、建物管理者に接する機会はその中であると考えられますので、改めて事務局といたしまして関係課に機会をとらえ、県内の建物管理者をターゲットに、適切に周知するよう要請してまいりたいと考えております。
松崎 業界団体以外のところにいっぱい業者があるのが、建築、建物関係の業界なんですね。業界団体に周知したからそれで通ると思ったら全然違っていて、独立系の会社や新たなグループとか、たくさんありますから、是非とも漏れのないようにお願いをして質問を終わります。