平成18年3月1日と3日の環境農政常任委員会での質疑のまとめ

2 次世代自動車について

松崎        低公害車は、ガソリン以外のエタノール自動車などがでているようだが、化石燃料以外のこうした新エネルギーを燃料にする自動車は、今後どのように普及していくのか。

答弁

(交通環境対策担当課長)                化石燃料は、地球温暖化の問題や資源の枯渇化もあるため、今後は、こうした化石燃料から新エネルギーへの転換という方向ではないかと思っています。

松崎        12年前に現地で見たが、ブラジルでは、エタノール自動車が普及しており、スタンドでエタノールかガソリンか選べる。このエタノールは、トウモロコシやサトウキビなどの植物から作られ、これらの作付面積も伸び、エタノールを輸出し国に貢献している。こうした循環する資源で、自動車を核にした次世代のエネルギー革命が地球規模で起きていると報道もされている。

 本県においても、こうした取組みを本格的に行う必要がある。

 そこで、まず、県で導入している燃料電池自動車について伺いたい。燃料を供給する水素供給施設は県内に、いくつあるのか。

答弁

(交通環境対策担当課長)                水素を供給する水素ステーションは、経済産業省が中心で進めている実証プロジェクトとして国内に10ヶ所整備され、県内には、川崎市内に1ヶ所、横浜市内に3ヶ所、相模原市内に1ヶ所と合計5ヶ所あります。

松崎        平成18年度の設置は計画されているのか。

答弁

(交通環境対策担当課長)                水素ステーションの計画は、実証実験ということで設置されています。こうした中で県内に燃料電池自動車は、県、横浜市、民間石油会社の3台が走行しており、現段階では十分な状況で、平成18年度の設置はありません。

松崎        十分という意味がよくわからないが。

答弁

(交通環境対策担当課長)                県内に3台の燃料電池自動車が走行している実証段階のこころみとしては、十分という意味です。

松崎        実用段階になった場合は、県内に何カ所くらいの水素供給ステーションが必要になると考えているのか。

答弁

(交通環境対策担当課長)                実証段階として県内に5ヶ所設置されており、脱硫ガソリンやナフサなど様々な原燃料から水素燃料に改質しています。

 平成13年7月に国が策定した低公害車開発普及アクションプランでは、平成22年度に、燃料電池自動車を国内で5万台の普及を図ることを目標とし、国は、水素ステーションを国内で500ヶ所を整備する必要があるとしていますが、燃料電池自動車は、コスト面などの課題があり目標達成は難しい状況です。

 また、水素ステーションは、水素の製造方法、貯蔵方法などを実証している段階です。こうした状況ですが、平成22年度に国内5万台の燃料電池自動車の普及という目標達成を前提とすると、県内の水素スタンド必要数は、自動車台数の割合から平成22年度までに20~30ヶ所程度になると推計されます。

松崎        その頃には、県内を走る燃料電池自動車はどのくらいになるのか。

答弁

(交通環境対策担当課長)                自動車の保有台数が全国の5%程度で、そこから換算すると2,500台程度と思われます。

松崎        国の平成22年度の目標達成が遅くなりそうだということだが、平成25年度としても、あと7年くらいしかない。県としてもスタンドの導入をある程度見込んで行き、アクションをおこしていくべきと思うが。

答弁

(交通環境対策担当課長)                県内の水素ステーション5ヶ所で実証している段階で、水素をつくる方法が固まっていない状況です。

 国では、平成14年度から1,200億円もの費用で、大がかりな燃料電池のプロジェクトを進めており、国の動向を見ていく必要があります。

松崎        燃料電池自動車に対して、県のスタンスは前向きなのか後ろ向きなのかわからない。県の姿勢を説明して欲しい。

答弁

(交通環境対策担当課長)                県としては、次世代の低公害車ということで燃料電池自動車を率先して導入しており、こうした方向に向かうことは重要だと認識しています。

 このため、燃料電池自動車のPRを行うとともに、走行データなどを得てこれを提供することで、企業の研究開発を支援しています。

松崎        国とか企業とかが開発しているとのことであるが、県としても研究開発に関与することや人材育成に関与することが必要ではないか。県としては、どのように考えているのか。

答弁

(大気水質課長)                燃料電池自動車は究極の低公害車であるが、現状では課題が多い。燃料の水素は何から作っていくのが良いかも研究開発している状況です。

 また、価格の問題や技術的に水素を積み込むボンベの開発、新しい触媒・膜の開発などの技術的な開発が必要となっており、国が進めている状況です。

こうした中で、燃料電池自動車を年間500万円程度で導入していますが、導入した燃料電池自動車の走行データを提供することで開発を支援しています。

松崎        課題がたくさんあることはわかったが、だからこそやりがいがある分野ではないか。県としても燃料電池自動車を推していくのだと、国にも言ってもらいたい。

 1億円といわれる燃料電池自動車であるが、走行データを送るだけでは、いつになったら進むのかわからない。

 1年ごとに地球温暖化も進んでおり、「どうしたらいいのか?」ということを考えて欲しい。

松崎       次に、エタノールについて聞きたい。新車の販売状況を聞くと、ヨーロッパではハイブリッド車が売れる予想だという。エネルギー、コスト、環境負荷に消費者が敏感になっているようだ。ブラジルで現在走っている車も、燃料はガソリンとエタノールのハイブリッドになっている。燃料がエタノールだけでなく混合であれば、我が県でも走れるのではないか。

答弁

(環境計画課長)             バイオエタノールについては、ブラジルでは、20%から25%の混合を義務付けており、最近では混合比率は何パーセントでもいいというフレックス車が売れているようです。日本は実証実験の段階で、当面3%のエタノールを混ぜたいわゆるE3を導入し、その後10%混合したE10にすることとなっております。このため揮発油品質確保法を改正し、燃料に3%までのエタノールを混入することを認めておりますが、石油連盟との調整がつかず、導入は進んでおりません。

松崎       エタノールは既に実用に使われており、輸出している国もある。先進国では、使用していく方向ではないかと思うが、そういう受け止めでよいのか。

答弁

(環境計画課長)               日本のガソリン車に3%のエタノールを混入しようとすると、年間180万キロリットルが必要と推計しておりますが、これは世界におけるエタノールの年間貿易量、約300万キロリットルの半分以上になります。また、貿易量300万キロリットルの内、240万キロリットルはブラジルが供給しております。供給国がブラジルに偏りますと、ブラジルの政策変更や収穫量に左右されることが課題になるのではないかと思います。木くずからの抽出などもエタノールの安定的確保を考慮しないと思い切って導入することは難しいのではないかと思います。

松崎       先日のバイオマスの議論と似ている。エタノールを取るためにサトウキビを植えるというような非現実的な提案はしたくないが、当局の答弁にも、地球温暖化に寄与する何らかの次世代の車の導入も必要との答弁があった。そのためにはエタノールの導入も必要だと思う。次のステップにどのようにすれば移れるのか、検討していただくことを要望しておく。