平成18年12月18日 県議会定例会 厚生常任委員会質疑のまとめ

<国保連の剰余金について(医療課)>

医療課長               (答弁訂正) 

○  12月14日開催の常任委員会において、松崎委員から国保連合会について質問をいただいたところである。その際、平成16年度から17年度への繰越金について15億4,022万円と答弁したが、20億6,000万円であったので訂正する。ご迷惑をおかけしてお詫び申し上げる。

松崎       ●  要求した資料が出てきた訳だが、いただいた決算書の中では、各会計の剰余金の記載がないが、どういう理由か。

医療課長               ○  剰余金については、国保連合会から提出された資料に基づき当該年度の剰余金という形で集計したもので、集計の例を申し上げると、例えば、17年度だが、資料の1ページで5億6,672万円となっている。その発生状況について、色々会計があるが、例えば診療報酬審査支払特別会計だが、その中身は診療報酬審査支払手数料及び共同処理業務手数料を主な歳入とするもので3億8,400万円程度の剰余が出ている。また、介護保険事業関係業務特別会計だが、これは介護給付費審査支払手数料及び共同処理業務手数料を主な歳入とするもので、8,100万円程度の剰余が出ている。そういった形で各会計毎の集計を行い、最終的には5億6,672万円の剰余となっている。

松崎       ● 各年度毎に剰余金が発生してくるという資料だが、構造的なものがあるのか。

医療課長               ○ 各年度剰余金がでてくるが、ただ今申し上げたように審査支払手数料関係では、支払件数の増加等により比較的収入が確保される事業であるので剰余金が出るというところはある。

松崎     ● 私はどうも構造的なものだと感じているが、そもそも、お金の拠って出てくるところは誰のお金なのか。全体では1兆円を超えている訳だが。

医療課長               ○ 添付した参考資料で見て頂くと、総額で1兆円を超えるという状況だが、大きな部分を占めるのは、国保連が保険者から受託し保険医療機関等に支払うというものがあり、例えば、国民健康保険診療報酬支払勘定、老人保健診療報酬支払勘定、介護給付費支払勘定等というものが特に多額になっている状況で、これは国保連が保険者から預かったものをそのまま保険医療機関等に支払うものであり、国保連のお金ではないということはご理解いただきたいと思う。

松崎       ● そのお金だが、端的な言い方をすると被保険者からのお金と考えてよいか。

医療課長               ○ 出所は被保険者であると思う。

松崎       ● 被保険者数だが、お答え頂くこともなく、保健福祉行政の概要によれば324万人である。剰余金が毎年出てくるということだが、この被保険者に返還はしないのか。

医療課長               ○ 剰余金については多額になっているということで、そういう声が国保連の方に行っているということであり、国保連でも保険者への還元ということで検討いただいており、18年度から保険者負担金のうち被保険者数割の50%を減額するとか、審査支払手数料の引下げを行う等に取り組んでいるところである。

松崎       ● それから、添付されている決算状況の資料だが、ここに県の補助が入っていると思うが、その金額はいくらぐらいか。

医療課長               ○ 一般会計に700万円程度入っている。

松崎       ● 一般会計に700万円程度ということだが、保健福祉行政の概要で、国民健康保険高額医療費共同事業負担金ということで30億8,000万円とあり、国保連が実施する高額医療費共同事業に一定割合を負担するとあるので、決算の数字に入ってくると思うのだがその辺はどうか。

医療課長               ○ 入っている。これは法に基づき、保険者が支払う高額医療費の実績に対して県が4分の1を負担するものであり、形式的には国保連への支出だが、内容的には国保連への支援ではなく、保険者に対する支援である。

松崎       ● いずれにしても、県がかなり深く関与していることはお金の面からも明らかである。色々答弁いただいたので改めて申し上げないが、剰余金が出ていることについてどのようにお考えなのかというのと同時に、神奈川県国保連も全国の国保連と同様だと思うのだが、診療報酬、介護報酬、自立支援費等の審査、支払機関ということで、だからこそ年間予算が1兆3,643億円にもなり、県の予算と比べるといかに大きいかがわかると思うが、いずれにしても是正の手だてとまでは言わないが、使い道のあり方、あるいは妥当性ということを、剰余金が毎年出てくるという仕組みがある訳であるから、被保険者から見てどうなのか、医療費適正化だと言われている訳であるので、是非ともお考えいただくとして質問を終わる。