平成25年12月13日 次世代育成課(保育における民の力の活用)について

松崎:    今のことで関連でお尋ねする。私の地元の横浜市金沢区では、こういった保育所、それからあるいは子どもに関連する放課後の児童クラブなど、そういったものに役立ててほしいということで、民間の篤志家の方からビル1棟のご寄付があり、そのビルでそれぞれフロアを区切って、そういった用途に分けて活用するということが実際に行われて、大いに金沢区民の方々も喜んでいらっしゃるという実例がある。

今お聞きしていると、今までと変わらずというか、少し目先は変わったようだが、やはり税金を投入して新たな設備を作ってということが基本にまだ据えられているようであるが、考え方だと思う。つまり、民間の方々からこうしてご寄付があるというのは、なにも今だから起きていることではなくて、古くは戦前もそうだし、ある意味神奈川県の歴史というのは、民間の志の熱い方から、土地やあるいは金銭のご寄付をいただいて、大いに民の力を活用する中で、神奈川県政というのが発展してきたという歴史だと思う。特に、この県民局の施策が充実してきたのも、民間の方々からの熱い志によるご寄付等があって、発展してきた側面が私はあると思っている。

先ほど建学の精神というお話が出てたが、本県がスタートして成り立ってきた歴史、精神を、私はもう少し大切にする必要があると思っている。つまり、確かに待機児童、あるいは保育のニーズが高まっているから、さらに税金を投入して、あるいは国からの要請もあるから、様々な施策を打つというのも分かるが、神奈川らしさということを考えると、むしろ、だからこそ、民間の方々から様々な、理由はそれぞれあると思うが、ご寄付なりご提供なり願えるものならば、どんどん願っていき、またNPOをはじめとする民間の様々な志の高い方々の団体もあるので、そうしたところともよく手を組んで、コストを低減するためとか財政対策のためではなくて、そういうふうな神奈川の歴史があるんだということを、やっぱり黒岩県政の元で、いのち輝くというなら、そこのところをもっと活用する方策を、ここで練っていって欲しいと思う。

 引き続き横浜ですと、子ども達の保育のニーズが5万人から7万人に増えるから、まだまだどんどんやっていくんだというのが、市会の質疑答弁であるようだ、つい最近。そうなんだけど神奈川としてはではどうなんだという時に、施設整備に引き続き税金をどんどん投入していきますよということだけでは、ちょっと私は寂しいなと思う。だから、民の力をどうやって活用できるか、という視点で、少し考えていただけないかと思うが、急な質問なので、次世代部長なのか次世代課長なのか分からないが、もし何かちょっとでも検討の余地があればと思うがいかがか。

井上課長:            金沢区の大変素晴らしい事例、存じ上げなかったので勉強させていただいた。まず社会福祉事業については、戦後すぐに社会福祉法人の制度ができ、社会福祉法人の制度そのものが、土地を寄付をしていただいて、そこで篤志家の方が福祉事業をやっていただくという意味で、ある意味で民を活用した形になっている。

 ただ、今までそういった中で、保育所の設備をフルセットで整備をして、今だと1か所作ると総額で1億2億というような金額がかかる整備が中心だったが、先ほど申し上げた賃借方式だと、コストとしては軽くなるという部分がある。

 ただ、私ども今委員のお話を伺い、実は神奈川県内NPOの活動も非常に盛んであり、NPOで保育所を手がけていただいているところもあるが、こういった施設整備の補助については現状では社会福祉法人しか受けられないというような制度になっている。様々な保育の担い手が出てきている中で、そういう補助のあり方というものも、国に改めていただくこともご検討いただく必要もあるのではないかという問題意識は持っているので、検討させていただければと思う。

松崎:    関連でしたのでこの辺でやめるが、ぜひ、せっかく前向きな答弁いただけたので、ぜひとも国からの良い、先がけてないような方針も引きだしていただいて、同時に神奈川県内にはたくさんおそらく制度の枠がドアが開けば、必ずそこへ手をあげあるいは飛び込んでもらえる方々があると思うので、よろしく前向きに進めていただくように要望して私の関連質問とする。