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2018年6月19日 本会議代表質問

(質問要旨)

2 安全・安心かながわの実現

 (1) 日米地位協定の改定に向けた県の取組について

(松崎)   

  日米地位協定の締結から60年近くを経過している中、昨年は渉外知事会の総会において、日米地位協定の改定に向けた新たな取組として災害時等特別協定の試案を提示するとともに、渉外知事会の要望内容の拡充に向けた検討が開始された。

  日米地位協定には、これ以外にも様々な課題がある。例えば、在日米軍による事件・事故や騒音などの米軍基地に起因する問題の背景には、日米地位協定に課題があることは、かねてより指摘されており、試案として提案した災害時の相互協力以外にも重要な課題がある中で、日米地位協定の改定に向けた取組強化の議論を詰めていくべきである。

 そこで、渉外知事会で取り組んでいる日米地位協定の改定に向けた新たな検討について、現在の状況と今後の取組について、所見を伺いたい。

(知事答弁)           

 安全・安心かながわの実現について、何点かお尋ねがありました。まず、日米地位協定の改定に向けた県の取組についてです。

  米軍人による事件・事故や環境問題など、米軍基地に起因する様々な問題の根底には、日米地位協定の課題があり、基地問題の抜本的な解決のためには、日米地位協定の改定が不可欠です。そこで、私が会長を務める渉外知事会では、これまで、環境条項の新設など、日米地位協定の改定について6つの柱、15項目にわたり、国に求めてきました。

  こうした取組により、環境補足協定や軍属に関する補足協定が実現するなど、一定の成果をあげてきましたが、未だ、日米地位協定そのものの改定には至っていません。そこで、昨年度の渉外知事会において、会長である私から、日米地位協定の改定に向けた活動を強化するため、災害時等特別協定の試案を含め、要望内容の拡充に向けた検討を開始することを提案しました。                これを受け、現在、渉外知事会において、構成都道府県の意向を踏まえつつ、新たに要望に盛り込むべき内容について検討を行っています。

  その中で、私としては、平成27年に起きた相模総合補給廠の爆発火災での経験を踏まえた、基地の安全管理の強化や、米軍の事件・事故の防止対策の強化について、新たな要望に盛り込みたいと考えています。

  今後も、渉外知事会を通じて、日米地位協定の改定の実現に向け全力で取り組んでまいります。

(要望)                日米地位協定の改定に向けた県の取組についてであります。刑事裁判手続きについて改定を求めていくとともに、米軍基地周辺の住民の不安を取り除く第一歩として、是非日米地位協定の改定に向けて知事の手腕を発揮していただくよう強く要望をいたします。