令和6年2月26日(月)
松崎 淳議員(会派 立憲民主党・かながわクラブ) 本会議 一般質問
(質問要旨)
2 持続可能な県政の推進
(2) 在日米軍の民間施設使用について
能登半島地震に対し、在日米軍のヘリが物資輸送のために出動し、民間空港である能登空港に乗り入れたが、米軍基地が所在しない地域において、震災など緊急時に米軍が民間空港を使用することはやむを得ないと考える。その一方で、米軍による平時の民間空港等の利用については、問題をはらんでいると感じており、一定の制約があってしかるべきと考える。
渉外知事会の各都道府県とも連携し、仮に現行の日米地位協定に課題があれば、そうしたこともしっかりと議論の上、日米両国に対し是正を働きかけるべきと考える。
そこで、米軍の航空機や艦船による民間施設の利用についてどのように課題を認識しているのか、また、日米地位協定の課題を含めこの問題にどのように取り組むのか、所見を伺う。
(知事答弁)
次に、在日米軍の民間施設使用についてです。
昨年1月、日米両国の安全保障に係る閣僚級会談で、我が国の厳しい安全保障環境を背景に、民間空港及び港湾の柔軟な使用が合意されました。
今後は、この合意に基づき、米軍による民間施設の使用が増加する可能性があります。そうなった場合、航空機・艦船の事故等、基地と同様の問題が当該施設の周辺で発生する恐れがあります。
また、米軍による民間施設の一時使用は日米地位協定で認められていますが、使用目的や使用回数などの制約はなく、民間施設が事実上の基地のように使用されてしまう可能性も否定できません。
こうした懸念を取り除くためには、米軍の民間施設使用を最小限にするとともに、使用目的等に関する事前の情報提供や、必要に応じ、自治体や施設管理者との協議を義務付けるなど、日米間で一定の制約を設けることが必要だと考えます。
今後は、この問題について渉外知事会に提案し、構成する他都道府県の合意が得られれば、国に対し、日米地位協定の改定等により、米軍による民間施設の利用に制約を設けること等を要請します。
また、それまでの間も、仮に本県の民間施設を米軍が使用することが明らかになれば、適時適切な情報提供や安全対策などを国に求めていきます。
(要望)
米軍の航空機や艦船による民間施設の利用について、本県として、また、渉外知事会において、日米地位協定の課題も含め、県民の立場に立った具体的な行動と取組を行うよう要望する。