令和7年10月30日(木) 決算特別委員会

(立憲民主党・かながわクラブ 松崎委員)

(松崎委員)

私からは、偏在是正の取組について伺います。

総務省の令和6年度地方税収決算見込みによりますと、6年度の地方税収は前年度決算額比で4.1%増の47兆5,563億円となりまして、4年連続で過去最高を更新しております。その背景には、全国的な企業業績の拡大が寄与していると報道されておりまして、東京都なども恐らく同様の状況であると推測しております。東京都は都内に在住するゼロ歳から18歳までの子供を対象に1人当たり月額5,000円を支給する018サポートや、私立高等学校等特別奨学金補助など独自の施策をはじめ、特に私立学校への補助金については国を動かし、全国展開されることとなったことは記憶に新しいところであります。このままの状態が続けば、東京都とその周辺の自治体で受けることのできる教育・子育て等の行政サービスの差が拡大し、そのことが、将来神奈川県を支える子供たちに影響するのではないかと懸念しております。そういった思いから、税の偏在是正について、令和6年第1回定例会におきまして質問させていただきました。その後、この問題の重要性が認識され、全国知事会などでの動きも高まっていったものと自負しております。令和6年度は、まさに東京都とそれ以外の46道府県の偏在是正に向けた戦いが始まった象徴的な年でありました。

そこで、偏在の是正に関連して、何点か質問します。

まず、偏在以前の問題として、税収が財政需要に足りない部分を補っている地方交付税が適切に算定されているかについて伺いたいと思います。

地方交付税は、地方の財源の不均衡を調整し、一定の行政水準を維持できるようにするため、国から交付される地方固有の財源とされております。加えて、本来恒常的な地方の財源不足については、国の責任において地方交付税総額を確保しなければならないともされております。しかし、そもそも本県が9月に発表している翌年度の財政見通しでも、財政需要に必要な一般財源額が確保できず、毎年度、財源不足が生じていることから、現状の交付税が本県の財政需要に足りているのか疑問であります。

そこで、お聞きしますが、直近3か年の地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な地方交付税の推移について伺います。

(資金調査担当課長)

実質的な地方交付税につきましては、令和4年度は2,313億円、令和5年度2,127億円、令和6年度1,843億円となっております。コロナ禍からの経済活動が徐々に活発となり、税収も回復していることに伴いまして、実質的な地方交付税は大きく減少し、令和4年度から令和6年度にかけて470億円減少しているという状況でございます。

(松崎委員)

実質的な地方交付税の交付額は、令和4年度と6年度で470億円も減少しておりまして、額の大きさからして、本県の財政運営に対する影響は大きなものがございます。税収が増加すれば地方交付税は減少しますけれども、税収はどのくらい増加しているのか伺います。

(税制企画課長)

ここ数年、好調な企業収益や高い賃上げ率、物価の上昇等に伴い、主要税目である個人県民税、法人二税、地方消費税はいずれも増収傾向が続いております。税交付金等を除いた実質ベースの税収で申し上げますと、令和4年度は1兆1,967億円、令和5年度が1兆2,032億円、令和6年度が1兆3,039億円と、令和4年度から令和6年度にかけて1,070億円程度の増となっております。

(松崎委員)

税収は順調に伸びておりますけれども、今後、高齢化などによる社会保障関係費の増加、施設の老朽化による更新費用の増加を考えますと、地方交付税の総額が増えないとそれほど一般財源も増えず、安定的な県政運営が難しくなっていくのではないかと危惧しております。国の税収も好調ですが、地方交付税等について今後増えていくことは想定されるのでしょうか。

(資金調査担当課長)

実質的な地方交付税の総額は、国が毎年度作成する地方財政計画において、歳入歳出の収支均衡を図るための財源対策として決められております。地方交付税の総額を増やすためには、地方財政計画上の歳出総額に地方の必要な歳出を適切に計上する必要がございます。地方財政計画の歳出について、三位一体改革前の平成17年度と令和6年度を比較しますと、社会保障関係費については8兆円から22兆円へと14兆円増加し、2.6倍に増加しているものの、総額は10兆円しか増えておらず、結果、地方交付税の総額は、平成17年度は約20兆円、令和6年度は約19兆円と増えてございません。これは、国の制度に基づく社会保障関係費の増加を給与関係経費や投資的経費の削減などで吸収しており、適切に財政需要が歳出に計上されていないことが要因となってございます。そのため、地方交付税を含む一般財源の確保充実のため、知事会等と連携しまして、地方が必要とする歳出を適切に地方財政計画に計上するよう要望しているところでございます。

(松崎委員)

交付税総額が増えない中では、本県の地方交付税は増加しても、他の団体が減額されるということになってしまうわけでありまして、地方交付税の原資が急激に大きく増えることも見込めないということであれば、東京都を除いた地方全体の歳入不足という状況は改善をしません。やはり行政サービスの地域間格差を解消するためには、今回のテーマであります税の偏在是正そのものが大変重要であると考えます。そのような中、令和7年度の与党税制改正大綱では、道府県民税利子割の偏在是正が掲げられておりまして、国でも様々な検討がなされているわけでございます。

そこで、まず、利子割について、令和6年度の本県の決算見込額と東京都の決算見込額を確認します。

(税制企画課長)

令和6年度の県民税利子割の本県の税収額は21億円、東京都の税収額は160億円となってございます。

(松崎委員)

東京都と神奈川県の人口の差を考えましても、利子割が東京都に偏在していることが明らかであります。なぜ利子割の税収が東京都に偏在しているのか、見直し内容も含めて伺います。

(税制企画課長)

県民税利子割は、預金利子のうち5%が納税義務者である預金者から特別徴収され、金融機関が口座所在地都道府県に申告納入する仕組みとなってございます。制度開始当初は、預金者の住所地と口座の所在地はおおむね一致しておりましたが、近年は実店舗を持たず本店所在地の東京都に税収を納めるネット銀行の利用が拡大したため、預金者の住所地と口座の所在地が乖離し、利子割税収が東京都に偏在していると言われているところです。納税義務者の住所地と利子割が納入されている都道府県の乖離を調整するため、所得に関する住民税の課税データを用いるなどして、全国の税収を都道府県間で清算することを総務省が検討しております。

(松崎委員)

利子割のその見直しは、住民税の性質を持っている利子割の税収帰属先を適正化するためにも、また、東京都への税収の偏在を是正するためにも早急に行われる必要があります。この見直しが行われた場合ですが、どの程度の偏在是正効果が生じるのか、本県税収への影響と併せてお聞きします。

(税制企画課長)

具体的にどのような基準で清算するかにつきましては、総務省から示されていないため確定的なことは申し上げられませんが、仮に個人住民税所得割額に基づき全国の利子割額を清算することとした場合、令和6年度の決算額で計算しますと、東京都では80億円程度減収となる一方、本県の税収は14億円程度の増収となります。

(松崎委員)

この改正は、利子割を本来あるべき姿にするためにも、また、東京都への税収偏在を少しでも是正するためにも必要不可欠であります。今後、さらに日銀が政策金利を引き上げれば、銀行の預金利率も上昇し、東京都にますます利子割の税収が偏在してしまうと考えられますから、この見直しが早期に実現するよう望んでおります。要望しておきます。

ここまで、地方交付税と利子割についてお聞きしてきました。この2点を改善するだけでは、偏在に関する課題は十分には解決されません。根本的には、法人の本社が東京に集中していて、そこから得られる税収が東京都のパワーとなっている状況があります。まさにそこを改善しなければ、問題は解決しません。

そこで、法人関係税の状況をお聞きします。法人事業税と特別法人事業譲与税の本県と東京都の令和6年度決算見込額、また、令和5年度からの増収額を聞きます。

(税制企画課長)

法人事業税と特別法人事業譲与税を合算した額で申し上げますと、本県については、令和5年度が4,971億円、令和6年度が5,453億円、増収額は481億円となります。また、東京都につきましては、令和5年度が1兆5,922億円、令和6年度が1兆7,093億円、増収額は1,170億円となっております。

(松崎委員)

法人事業税と特別法人事業譲与税だけで、1年間で差が680億円も増えていくわけであります。本県は地方交付税の交付団体であり、税収が増えるとその分地方交付税が減ることを考慮しますと、本県と東京都との税収格差はますます大きくなっていく、拡大していきます。やはり利子割の偏在是正だけではなくて、法人関係税の偏在是正が必須であります。このような現象が生じる要因の一つとしまして、本社機能が東京都に集中していることで、地方法人課税の税源が偏在するという構造的課題があります。平成20年度以来、法人事業税の一部譲与税化など、何度も国が偏在是正措置を講じていることは承知していますけれども、それでも偏在が是正されないのはどのような背景があるのでしょうか。

(税制企画課長)

総務省が公表しました持続可能な地方行財政のあり方に関する研究会の報告書によりますと、インターネット取引など店舗を必要としない事業形態が拡大しているほか、東京都においては大法人の本店等が増加し、その中でも東京都以外に支店を持たず、東京都のみに納税する法人が増加しており、このような社会構造の変化に伴いまして、東京都に事業活動の実態以上に税収が集中しているとの指摘があるとされているところでございます。

(松崎委員)

交付税の不交付団体でありますから、東京都は。税収が増えれば増えるほど、行政サービスを充実させることができます。そのために、税収が増加するに従って、次から次と矢継ぎ早に様々な施策を打ち出している状況がございます。こうした状況の是正に向けて、本県としてはどのような要望を行っているのでしょうか。

(税制企画課長)

毎年度、本県が実施しております、国の施策・制度・予算に関する提案の中で、行政サービスの地域間格差を是正するため、地方自治体間の税収偏在の是正に向けた措置を講じるよう要請を行っております。また、全国知事会議や九都県市首脳会議の場において税収偏在の是正の必要性を訴える発言をするなど、あらゆる機会を捉えて問題提起を行っているところでございます。

さらに、令和6年度と令和7年度には、東京都と隣接する千葉県、埼玉県とともに、行政サービスの地域間格差が過度に生じないよう、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に向けた取組を講ずるよう、総務大臣等に要請を行いました。

(松崎委員)

全国知事会とか九都県市首脳会議、こういった会議体の要望ですと、東京都もその構成員でありますから、税収偏在の是正について深く踏み込む、こういったことは困難だなというふうに考えます。そこで、問題意識を共有している3県で要望活動を行った、この点を大変評価しております。今年度実施した3県の要望活動におきまして、知事はどのような発言をしたのか、また、埼玉県知事や千葉県知事はどのような発言をされたのかお聞きします。

(税制企画課長)

本年8月の要請活動の際、知事からは、東京都が国際都市として様々なインフラ整備等を進めるために予算を使うのであれば我々も歓迎であるが、住民一人一人のためのサービスに使われてしまうと、都県境で対応が異なってしまい、住民目線から見て納得できない、また、一般的に人口密度が高いほど1人当たりの一般財源が減少する傾向にあるが、東京都は人口密度の高さとは不釣合いな一般財源を得ている。さらに、経常収支比率を見ても、3県と東京都を比較すると14ポイントから15ポイント近い差があるため、税源偏在の是正は早急に対応をお願いしたいといった発言をしております。

また、埼玉県の大野知事からは、電子商取引の進展などにより、従業者数の多い本社がある東京都に事業活動の実態以上に地方関係税収が集中する傾向に拍車がかかっているといった発言がございました。そして、千葉県の熊谷知事からは、東京都が行う医療・保育・介護人材の確保策により、こうした人材が東京都に集中すると、全国の医療や福祉の提供体制が立ち行かなくなる懸念があるといった発言がございました。

(松崎委員)

3県の知事も問題意識を共有していらっしゃるということを改めて確認することができました。黒岩知事の発言に、経常収支比率について言及がございましたけれども、14から15ポイント近い差というのはとても大きな数字だと思います。これでは、行政サービスの格差が拡大することも大いにうなずけるわけで、国がこのような状況を放置しないで、何がしかのメスを入れる必要があります。そのような状況を受けまして、国としての受け止めはどういう状況かお聞きします。

(税制企画課長)

具体的な制度の見直しがあったわけではありませんけれども、昨年12月に取りまとめられた令和7年度与党税制改正大綱や、今年6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2025におきまして、行政サービスの地域間格差が顕在化する中、拡大しつつある地方公共団体間の税収の偏在や財政力格差の状況について原因・課題の分析を進め、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むと記載がされたところでございます。この記載を受けまして、地方財政審議会の下に設けられました、地方税制のあり方に関する検討会において議論が行われていると承知をしております。

(松崎委員)

東京都が近年様々な取組を矢継ぎ早に打ち出せる、税収増に伴って全国の平均的なサービスを行っても、なお自由に行うことができる、財源超過額が増えている、これによるわけであります。私の発言を機に、偏在是正の取組が全国で活発化してきているわけですけれども、今後は一歩進んで、是正に向けた具体的な案を考えていくことも必要だと考えます。具体的な是正方法を考えるに当たりまして、まず東京都の財源超過額がどのように推移しているのかお聞きします。

(資金調査担当課長)

東京都の普通交付税の算定におきましては、地方交付税法に基づき、東京都と特別区を併せて一つの自治体とみなして行われております。普通交付税の算定に当たり、基準財政収入額が基準財政需要額を超える額を財源超過額と言っておりますが、法人事業税の影響は、都分のみに影響するものと考えられることから、特別区の財源超過額を除いた都だけの額で申し上げますと、直近の超過額は令和5年度は4,631億円、令和6年度は5,496億円、令和7年度は6,512億円となり、コロナ禍も含めた過去10年の平均財源超過額は3,500億円程度となってございます。

(松崎委員)

景気の良し悪しを考慮しましても、財源超過額が10年平均で3,500億円も生じておりまして、最近では1,000億円のペースで増加しているというのは大変驚く事態であります。本県の6年度の税収が実質ベースで1兆3,000億円程度でありますから、東京都の財源超過額は本県税収の25%を超えまして、繰り返しになりますけれども、これでは、東京都と本県で行政サービスの差が生じてしまうのは当然といえば当然ということになります。

そこで、お聞きしますけれども、3,500億円もの、平均ですけれども。今は6,500億ということですから、財源超過額が東京都に生じている状況を是正するためには、どのような方法が考えられるのか、また、その場合、本県ではどの程度の効果があると考えていますか。

(税制企画課長)

偏在のある法人関係税について、既存の譲与税制度を拡充することが一つの案として考えられます。東京都の3,500億円程度の財源超過額が解消するように、既存の特別法人事業譲与税制度を拡充する場合、法人事業税の所得割、収入割のうち、現在譲与税化されている額に加えまして、全国ベースでさらに1.5兆円を譲与税化する必要がございます。この譲与税化を行った場合、本県では410億円程度の増収となる見込みでございます。

(松崎委員)

今改正が検討されている利子割の偏在是正を行うことに伴う効果、これが14億円で、それに加えて今お答えがありましたが法人関係税の譲与税化、これを実施しますと、本県では合わせて420億円超の、年ですね、増収につながるということです。利子割の偏在是正ももちろん重要なことではありますが、より規模が大きく効果的な法人関係税の偏在是正が一刻も早く実現するよう取り組んでいくことが重要であります。偏在の是正に向けまして、明らかにこれはやるべきだと私は考えるのですけれども、どう取り組んでいくのか、当局のお考えをお聞きしたいと思います。

(財政部長)

本県では、これまでも全国知事会議、九都県市首脳会議、千葉県、埼玉県との3県要望など、様々な機会を捉え、税収偏在の是正の必要性について強く訴えかけてきたところでございます。また、全国の首長からも、この問題について強く声が上がっているところであり、こうしたことを受け、国においても活発な議論が行われていると承知しております。このような全国の機運に対し、東京都は、人口1人当たりの一般財源総額は全国平均と同水準であり、是正すべき税収格差は存在しないと反論しています。また、行政サービスの地域間格差については、各団体が何を重視するか、いわゆるプライオリティーの問題であるとも主張しています。課長答弁の繰り返しにはなりますが、経常収支比率を見ても、東京都と本県の間では15ポイント近い差があり、東京都の打ち出す施策に追いつくことができない状況です。さらに、私立高校の授業料無償化により、これを先行実施していた東京都が、浮いた財源を活用して新たな独自施策を始めることで、さらに格差が拡大する懸念がございます。このような状況を踏まえても、税収偏在の是正は待ったなしの状況であり、今後も近隣県との連携をはじめ、全国知事会などあらゆる機会を捉えて、粘り強く国へ訴えてまいります。

(松崎委員)

ここまで偏在是正について伺ってきたわけですが、今年の夏、連日35度を超えました。まさに酷暑であったわけです。そのような中で、東京都は、猛暑から都民の命と健康と暮らしを守る、そういう名目で水道基本料金を4か月無料とするという施策を新たに打ち出しました。酷暑は、多摩川を挟んで神奈川県も酷暑だったんですけれども、まさに全国的な状況であったとも言えるわけでありまして、全国の自治体も神奈川と同じように、住民の命と健康と暮らしを守るということを目指して懸命に努力をしていたわけであります。ただ、東京のように巨額の財源超過がないわけですから、独自の施策を実施するにも当然限界があるわけであります。県民からも、東京都のような行政サービスをなぜ神奈川では受けられないのかという疑問が多数寄せられております。日々その疑問に、私も県会議員ですから晒されております。その都度、偏在是正の説明をさせていただいておりますけれども、県民の間にも、格差というものが実感されるようになってきたというのが、その実感が私にはあります。偏在が解消して十分な財源を確保できれば、暑い夏でも、例えば快適に子供たちが過ごせるように、学校のエアコン設置をさらに強力に推進したり、あるいは、警察力を、人身保護を必要とするような事案も含めて強化したり、あるいは県民が今求める、他の各種の施策をもっと強力に展開することも可能となるわけであります。

この委員会での質疑で、私、前回、NPOについて取り上げましたけれども、今日も赤野委員が取り上げていましたが、NPOが五つのグループホームを運営しているということをご紹介申し上げました。そして、そこでは、法律や条例にのっとって、きちんと誠実に執行しておりますが、国の人件費単価の切下げが行われたことによりまして、年間700万円の赤字が出て、あと3年が限界という状況まで来ています。こういう追い詰められた厳しい状況にある方々にも、財政に力がもっとあれば、優しい手を差し伸べることが市町村とともにできることがあるかもしれないと考えます。東京都が巨額の財源超過の下で、本県では及びもつかない行政サービスにその財源をつぎ込んでいることに、非常に悔しい思いをかみしめているのは私だけではないと思います。

先日、東京都に隣接する本県、そして埼玉県、また千葉県の3県の知事が、国に直接申入れを行ったことを評価しています。しかし、まだまだその攻勢というか、その勢いまだまだ足りないというふうに感じるわけであります。毎日多くの県民の方が東京で働いて、その繁栄を支えていらっしゃいます。汗とその思いの結晶は、東京に吸い上げられて、サービスとしてばらまかれ続けております。あるいは、今日の質疑でも明らかになりましたが、本社が東京とか、あるいはネットで買えば納税先も東京という実態があるわけで、神奈川に暮らしていても、生活の隅々まで東京のこういった原資となって、あの豊かさときらめきと繁栄を膨らませていくわけであります。

答弁にありましたけれども、年間、毎年平均3,500億円、10年で3兆5,000億円、最近は1,000億円ずつ増えて、今年は単年度で6,512億円、これも県民の我慢は既に限界をとっくに超えております。譲与税のこと、交付税のこと、利子割、法人関係、縷々伺ってきましたけれども、課題は明らかであります。政府においても議論があるということでございますので、構造的な不公平を神奈川県は具体的にどう是正していくつもりなのか、総務局長にお聞きしたいと思います。

(総務局長)

コロナ禍に見舞われましたとき、私、産業労働局長でありました。突然東京都が1店舗50万、複数店舗100万出しますと。一生懸命神奈川も措置をしようとしましたけれども、1店舗10万円、複数店舗でも最大30万円というのが限界でした。委員からお話があったとおり、水道料金は4か月間基本料無料ですとか、エアコンも補助が出るとか、保育士の処遇も東京都は独自に給与を上乗せしているとか、川を一本渡るとどうしてこんなに違うんだ、到底県民の皆さんから納得はいかないものというふうに思っています。

かつての東京は、例えば、東日本大震災のときに東京消防庁を原発に派遣するとか、オリンピック・パラリンピックでも周辺の自治体に気を配りながら全国的な盛り上げを図るとか、そういうふうに周辺に気を配っていただいて、やっていただいていたというふうに思っています。ですので、東京が超過の財源を使ってインフラを整備する、首都圏の魅力をアップするということは、本県としても本当に大歓迎です。ただ、今回のように個人給付に思い切り全力を振られてしまうと、どうしても付いていけませんし、やはり不満というものは高まってくるというふうに思っております。

前回、私が財政部長だったときに偏在是正に取り組みました。令和元年に偏在が是正されて、本県でも数百億円増収になったと記憶しています。そのときに一番効いたのは、東京都の経済活動の規模と法人関係二税の税収の帰属のずれがある、経済活動は全国の19%。けれども、法人税収は26%、東京に行っている、そのようにデータを示して国に訴えていったのが非常に効果的だったなと感じております。今後も、思いを同じくする千葉、埼玉と一緒になって、様々なデータを使いながら、国に対して偏在是正というものを強く訴えかけていきたいと考えております。

(松崎委員)

先ほどからの質疑で、偏在是正によって本県が受ける税制上の効果は非常に大きいことを確認してきました。400億円以上、単年度で増収になるということでありました。今後も引き続き、偏在是正に向けまして、全国的な今の動き、そして今局長からもお答えがありましたが、3県が特に力を合わせて、これまで以上に加速をしていっていただきたい、そのことを要望します。また、偏在是正の実現によりまして強固な財政基盤を確立し、県民が真に求める施策を実施することで、県民の真の豊かさの実現、これを図っていただくよう要望して、この質問を終わります。