神奈川県議会2005年2月定例会 次世代育成特別委員会のまとめ
全国初の不登校・引きこもり等支援拠点整備に向け具体的内容を引き出す
松 崎: 新年度予算に不登校・引きこもり等支援拠点整備基本設計費を盛り込んだが、内容は。
県 側: 現在不登校・引きこもりの子どもたちのフリースクールやフリースペースを運営するNPOの活動を支援する機能が青少年センターの第二分館にあるが、築38年で老朽化が烈しく大規模改修が避けられない。一方目の前の警察共済のもみじ坂会館は16年度で営業終了となる。そこでその施設を活用することでNPOの支援拠点として安定的な運営が可能となるから、新年度予算に移転を前提にした基本設計費を計上した。なお、この会館にはあわせてユースホステルの事務室も移転する。
松 崎: およそ、この分野できっちりと一個の拠点を持つ自治体というのは全国にも例がないのではないか。非常に先駆的である。移転に伴ってどういう変化が考えられるか。
県 側: 設備面で言うと、もみじ坂会館には厨房設備が整っているのでこれまでできなかった食事会を通じた引きこもり青少年の集まりなど、特別な事業の開催が可能となる。また宿泊施設もありユースホステルも移転してくるので、NPOによる宿泊を伴う事業の場としても活用できる。幅が広がれば多くのNPOに利用してもらえると期待している。
松 崎: こちらも期待している。ところで、青少年の自立に向けた具体的な支援策をどう考えているか。
県 側: 自立についていうと、就労と就学に重点を置いた青少年育成指針を作成中だ。基礎的な生活習慣の改善や将来に向けた目標を見つけるという基本的な自立への支援から、学校復帰、進路指導、学校外での学力修得など就学上の支援、就職を目指した適性把握や能力開発などのキャリア形成という就労支援が、目下のところの自立支援と考えている。一人一人の必要とする支援を見つけ出し、具体的な支援に結びつけるコーディネーター役として青少年サポートプラザの果たす役割は益々重大だ。
松 崎: まさにこれから存在意義を証明できるかどうか厳しく問われることになる。県の次世代育成支援地域行動計画でも自立支援は間違いなく大きな柱であり、充実した取り組みを求める。