平成19年2月28日 厚生常任委員会質疑のまとめ

<タミフルについて(健康増進課、薬務課、病院事業庁)>

松崎       ●  タミフルについては、仙台や愛知における服用後の転落死が報じられている。厚生労働省では、中外製薬のほうへ情報提供の指示をしているということだが、新聞報道によれば、タミフルの販売開始以降、昨年11月末までの報告では、死亡された方が54人、そのうち16歳以下の方が16人ということが伝えられている。社会的な影響なども含めて、保健福祉部及び病院事業庁としてどのように受け止めているか。

薬務課長               ○ タミフルの件については、県の薬剤師会と相談し、タミフルを処方された患者さんについては、副作用情報等に留意しながら十分な服薬指導をお願いしていきたいと考えている。会のほうでも明日の役員会で緊急に情報提供していただくこととなっている。

県立病院課長       ● 県立病院では、病院において個々にタミフルの使用を判断することになるが、今後厚生労働省での検討の状況を踏まえ対応していきたい。

松崎       ● タミフルに関しては、因果関係が十分解明されていないことや、副作用情報が非常に詳しく出されている。関係者の注目が集まっているから副作用情報がたくさん出ているという伝わり方もしているがその点はどうか。

薬務課長               ○ 県には副作用については情報として入ってきていない。タミフルそのものの添付文書には使用上の注意で、異常行動というものがある。その中で異常が認められた場合には、投与を中止し、観察を十分に行い、症状に応じて適切な措置を行うこととされており、具体的には、医師または薬剤師に相談をするということで、タミフルを処方された患者さんについては、服薬指導をお願いすることになっている。

松崎       ●薬剤師会と会ったということだが、薬剤師会では、役員会で対応を協議するということか。

薬務課長               ○ こういった情報を得たので本日、薬剤師会の役員さんと連絡を取ったところ、会のほうでもそういう動きをしていきたいとの情報を得ている。

松崎       ● 新型インフルエンザにどのように対応するのかということが厳しく問われている中で、我が県でもタミフルを35万人分購入するということになっている。

抗インフルエンザ治療薬として、このタミフルの位置づけというのは、唯一無二の物なのか。

健康増進課長       ○ 全体的な動きとしては、国際機関であるWHOにおいて、タミフルを備蓄するようにという提言があり、我が国においても国、都道府県が協働してタミフルを備蓄しようという事になった。

○ それも、今年度と来年度の2年間で備蓄する方針のもとで、国、全都道府県が備蓄について努力することとなり、本県においては、19年に発生しても対応できるように、19年度分も前倒しして、今回の補正予算で取得しようとするものである。

松崎       ●現在広がっているタミフルに関する社会的な動揺、また、県民の皆様にも等しく情報が届いていれば、不安や動揺があると思うが、そうした不安とかこの薬に関する確定的な見解を求めたいということについては、どのように対応していくのか。

薬務課長               ○ 一般県民の方からタミフルに関する情報を聞きたいというご要望があれば県のホームページでタミフルのリンクを考えて行きたい。また、私どもの薬の110番、薬物情報電話サービスという窓口があるのでそちらのほうへお問い合わせをいただきたいと考えている。

松崎       【要望】

● 新型インフルエンザについては、今のところ世界的にもタミフルで対応していかなければいけない現状がある。ヨーロッパ、アメリカなどが先を争ってタミフルの買い付けに出ているということも聞いているので、そういった意味では、タミフルの備蓄は進めなければならないということは理解できる。しかし、一方では県民の皆様が、ニュースや報道が大きかったことから、また、事実として人の命が服用後に失われていることや自ら命を絶つということなどで不安もあると思う。

タミフルの備蓄を進める側としては説明をしていく必要があると思うので、もう一歩前へ出て、情報提供を積極的に進めていくよう要望する。