2012年6月19日(火) 本会議代表質問
(質問要旨)
1. 知事の県政運営における基本姿勢について
(3) 教育臨調について
知事は、緊急財政対策本部調査会に対し、大所高所から行政では考えられないダイナミックな提案を期待していると思うが、やはり、神奈川の地域性といったものに十分に精通した方が、県民の目線で時間をかけて議論するといった視点も、大切にしなければならない。
特に、教育は「国家百年の大計」と言われるように、神奈川の次代の担い手を育てていく根幹となるべき重要な施策である。
知事は調査会の意見を受けて、教育のあり方について議論するための外部有識者による会議を設けると表明したが、検討に当たっては、実際に神奈川で暮らし行政サービスを受ける県民の思いを受け止められるメンバーが、拙速ではなく腰を据えたスケジュールの中で、議論を重ねていくことが重要である。
そこで、今後、新たに有識者の会議を設け、神奈川の教育の問題を議論するとのことだが、会議の設置に当たり、どのような視点で人選を行い、どのように進めていこうと考えているのか、所見を伺いたい。
(知事答弁)
次に、教育臨調についてであります。
議員からもお話のありましたように、教育は、次代の担い手を育む大変重要な取組みであり、県内で学ぶ子どもたち一人ひとりに関わるだけでなく、教師や保護者の皆さん、そして学校に携わる多くの方々の関心も高いものと認識しております。
そして、教育が抱える課題を解決するためには、学校だけではなく、家庭、地域、市町村、企業やNPOなどの方々と思いを一つにして、まさに県民総力戦で取組みを進めていく必要があると思っています。
このため、新たに設ける有識者の会議の人選に当たりましては、大局的な視点から神奈川の教育を見ていただける方で、教育制度に精通し、神奈川県の置かれた実情にもご理解がある方を選びたいと考えており、現在、そうした視点で人選を進めているところであります。
スケジュールといたしましては、この夏を目途に会議を設置した上で、概ね一年間程度の期間をかけて、教育に係る喫緊の課題について、いろいろな知恵を絞り、検討を重ねていただきたいと考えております。
また、こうした検討期間の中では、一定の段階で考え方を取りまとめ、県議会はもとより、広く県民の皆さんや市町村の意見もいただきながら、最終的な方向性を整理してまいります。
(要望) 知事の県政運営における基本姿勢についてであります。緊急財政対策や教育臨調について取り上げさせていただきました。知事は県政の重要課題について、大きなアドバルーンをあげて、マスコミに向けて優先的に語られるといった手法を好まれておられますけれども、こうしたやり方が果たして県民の目にどのように映るのか、思いを馳せて頂く時期と考えております。就任2年目から本格的に県政の重要課題に取組むにあたりましては、これまでの知事が取ってこられた手法ではなく、より丁寧に県民に対して説明し、着実に理解を深めていくやり方もあると思います。特に教育臨調につきましては、神奈川県に精通した人をじっくり選んでいきたい、そして1年掛けて検討していきたいということでありますが、同時に教育というサービスの受け手である県民の側からの意見や視点といったものを十分取り入れていただくよう、重ねてお願いをいたします。