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2018年6月19日 本会議代表質問

(質問要旨)

3 県政の重要課題について

 (3)公契約条例の制定について

(松崎)   

  県では、29年1月に「神奈川いきいき労働共同宣言」を公表し、「長時間労働の是正」等の推進を図るとしているが、県内の労災補償請求件数は上昇傾向にあり、働き方改革に「取り組んでいない」中小企業が6割を超えているというアンケート結果も出ている。

  県では、平成26年3月に「公契約に関する協議会」からの報告を受け、5年間に渡り「賃金実態調査」などを実施しながら、条例の制定を視野に入れて検討してきたところであるが、公契約条例の制定に向けては、これまで検討を進めてきた賃金に関する観点だけでなく、こうした企業が直面する人手不足の状況も踏まえ、働いている人々の置かれた環境の改善などの視点が重要である。 そこで、本県での状況について、公契約に関する協議会のこれまでの取組と、今後どういう枠組みで公契約に対して検討していくのか、改めて2期目の最終年度の冒頭にあたって、所見を伺いたい。

(知事答弁)           

 次に、公契約条例の制定についてです。

  平成26年3月の「公契約に関する協議会」からの報告では、公契約条例の導入について、必要とする意見と、適切でないとする両方の意見がありました。

  その上で、今後、県が検討すべき課題として、「入札・契約制度の見直し」や「一般業務委託の積算等のルール化」、「公契約条例制定自治体の運用状況調査」や「賃金実態調査」の継続が指摘されました。 そこで、県では、「公契約条例の制定も視野に」、この4つの課題に取り組んできました。 その中で、平成25年度から実施している「賃金実態調査」では、最低賃金未満の例はなく、毎年、平均賃金が上昇していることを確認しています。

  併せて、既に公契約条例を施行している他県のうち、一定期間経過している県に対し、条例への評価についての調査もしています。

  このように、これまで、条例の制定も視野に入れて、県として様々な取組や調査を積み重ねてきました そこで、改めて、議員からお話のあった点も含め、経営者や労働者の団体など、関係する皆様に、ご意見を伺い、今後、公契約に関してどのように進めていくのがよいのか、検討してまいります。

(要望)                  公契約条例を視野に入れ、検討や調査を5年も継続してきましたので、今後は先進事例の良いところを集めた画期的な神奈川版の公契約条例を制定し、他の自治体の見本となるような取組みを進めていただきますよう要望いたします。